まず今回の報道から事業者が押さえる結論
- 放デイや児発のリスクは「支援が良い/悪い」よりも、実態×記録×請求の整合が崩れた時に一気に表面化します。
- 今回の報道も、ポイントは「配置の実態」と「申請(請求)」の不一致が疑われている点です。
なにが起きた?長野市の放課後等デイサービス逮捕報道の概要(障害児通所給付費・不正請求疑い)
2026年1月、長野市などで放課後等デイサービスを運営していた会社の当時代表の男性が、障害児通所給付費を不正に申請し、約226万円をだまし取った疑い(詐欺)で逮捕されたと報じられました。男性は容疑を否認しているとされています。
[免責]本記事は報道情報をもとに、事業者の制度運用上の注意点を整理したもので、個別事案の事実認定や法的評価を断定するものではありません。
報道で出ているポイント(何が疑われているか)
報道によると、逮捕容疑の内容は次のとおりです。
- 2023年5月〜9月にかけて、作業療法士を配置しているように装って障害児通所給付費を申請し、合計約226万円をだまし取った疑い
- 容疑は否認、警察は余罪も含め捜査を進めていると報じられています
- 続報として、職員に出勤記録や帳簿の改ざんを指示していた可能性が捜査関係者取材で報じられています
何があったのか(全体像)
今回の逮捕報道の前提として、長野市では以前から、放課後等デイサービスに関する不正受給の疑いが問題になっていたと報じられています。
具体的には、長野市が市内の事業所3か所について「実際は勤務しない職員を勤務しているように装った」などとして、給付金およそ1億7600万円を不正に受給した疑いで、詐欺の疑いとして警察に告訴していた旨が触れられています。
今回なにがあったのか
今回のニュースは、当時代表だった同じ人物について、2023年5月からの約5か月間、作業療法士を配置しているように装って申請し、約226万円をだまし取った疑い(詐欺)で逮捕と報じられています。
また続報として、出勤記録などの改ざん指示の可能性が報じられています。
なぜ「1億7600万円」と「226万円」が両方出てくるのか
混乱しやすいですが、今回においてはわかりやすくまとめると
「実際は勤務しない職員を勤務しているように装って1億7600万円を不正受給した」→この不正受給の「全体」
「その内226万円分は作業療法士を配置しているように装って不正受給した」→今回の報道。この部分に対する容疑で逮捕。
ということです。
障害福祉はなぜ「人員配置・記録・請求」の整合が重要なのか
障害福祉は「支援の中身」がいちばん大事です。
…なんですが、運営指導や監査では「その日その時間に、要件を満たす体制でサービス提供していたか」を、記録で示せるかが大事になります。
特にズレが起きやすいのはこの3つです。
- 人員配置:欠員・急な休み・兼務で「実際は足りてない日」が出る
- 記録:後追い入力・書き直しが増えて整合が崩れる
- 請求:月末の締め作業で、現場の実態確認が薄くなる
今回の報道は、この“ズレ”が「配置を装う申請」や「記録改ざん指示の可能性」という形で問題になり得ることを示しているのです。
だから事業者はこうする(不正請求リスク対策)
①「配置を装う申請」疑い → 「従事実態」をシフト・勤怠・記録で確認
今回こうだった(報道)
作業療法士を配置しているように装って申請した(疑い)
だから皆さんはこうする
- 「在籍している」ではなく、その日その時間に従事していたを出せるようにする
- シフト/勤怠/支援記録が、同じ事実を指しているか(担当名・時間帯が矛盾していないか)をできればその日のうちにチェック
- 資格者は、資格証の控え+雇用/委託契約+職務内容+従事実態に矛盾がないかどうか必ず確認
- そもそも制度を理解し、配置基準違反等を起こさぬよう徹底する
②「記録改ざん指示」可能性 → 修正ルール(理由・修正者・修正日)を固定
今回こうだった(報道)
職員に出勤記録や帳簿の改ざんを指示していた(可能性)
だから皆さんはこうする
- 修正するのであれば、修正ルールを固定する(実態どおりに)
- 修正理由/修正者/修正日を明確に記録する
- 口頭指示での修正を避け、簡単でいいので記録する
- 「まとめ入力」を減らし、ズレが小さいうちに直す
- そもそも制度を理解し、配置基準違反等を起こさぬよう徹底する

2度書きましたが、経営者の方が制度理解に努めてください。
実態として基準人員や加算要員等の配置ができなかった場合は、「改ざん」などもってのほかです。
ミスがあるのは仕方がないので、必ず自治体へ連絡、返還等の対応を行ってください。
運営指導で困らないために
今回の報道が突きつけているのは、結局ここです。
実態 × 記録 × 請求が一致しているか
忙しいときほど崩れやすいので、月に1度は確認しましょう。
ご相談は弊所まで
弊所の記事をご覧になっても問題が解決しない場合には、一度ご相談をいただいた方が良い可能性があります。
お気軽に児発・放デイのすきっぷ(青柳夏苗行政書士事務所)までご連絡ください。

